不良債権を出さないように審査がなされている

不良債権とは、お金を貸し付けたものの回収が不可能になった貸付債権をいいます。
バブル経済の崩壊により、不動産の価値が大きく崩れて資産価値が低下したり、企業経営が一気に冷え込んだことにより、景気がいいときに借りた貸付金を返せなくなる企業が増えました。
これにより金融機関は企業に貸し付けた大口の融資金の回収が困難となり、金融機関の経営にも大きな影響を及ぼし社会問題化したのです。
中には企業だけでなく、金融機関が破たんする事態にも陥りました。
もちろん、不良債権というのは企業に対する融資だけでなく、個人に対する融資でも起こりえます。
バブル経済崩壊後の長引く不況の中で、突然のリストラや失業で収入が途絶えて借金が返せなくなったり、借金に借金を重ねて返済不能となる人も続出しました。
中には自己破産をする人もいたのです。
そのため、金融機関の住宅ローンや貸金業者のカードローンなども回収できなくなるケースが増えたのです。
厳しい督促がなされたケースもありますが、回収できないものは仕方ありません。
こうした大きな問題が起こってからは、各金融機関や貸金業者でも、回収という出口より、貸付の入り口で不良債権が生じないよう、チェックを強化しています。
つまり、貸付条件の見直しや審査基準の見直しや適正化です。
審査にあたり収入基準を改めたり、雇用形態や勤続年数の基準を見直したり、貸し付ける金額を引き下げたりとその方法は様々あります。